株式投資

新NISAで含み益が出る度に利確するのはどうですか?

よくある質問ですね。いきなり回答を書いてしまうと、複利の効果を生かせないので得策とは言えません

なぜ含み益が出る度に利確するのは得策ではないのか

資産家ではない我々が味方に付けるべきは、時間です。資金力がない分、時間をかけて資産を増やしていくのが最も再現性の高く資産を増やす方法です。

そこでのポイントは複利の力を利用することですが、含み益が出る度に利確していたら複利効果が得られません

例えば、100万円を年利5%で複利運用したとすると、30年後には430万円になりますが、これは含み益がさらなる含み益を生みだすサイクルが成立して初めて得られるものです。(ちなみに単利だと250万)

もちろん計算通りに行くとは限りませんが、それでも何をするでもなく時間をかけさえすれば、資産を4.3倍(単利比だと1.7倍)にできる可能性を秘めた複利を利用しない手はないのです。

複利効果の実例

複利の効果、株式投資のパワー

より理解を深めるために実例をお見せします。

画像は私が実際に2008年から数年間積み立てていた投資信託(現在は積み立てを停止)の損益ですが、16年間で基準価額が取得単価の493%、5.9倍に上昇しています。(赤枠内)

当時はまだ月々の積み立て額が多くなかったので金額的にはそれほどでもないですが、それでも複利の効果、そして株式投資のパワーを感じられるのではないでしょうか。

それともうひとつお伝えしたいことがあります。

暴落を乗り越えて

ここまで含み益が拡大しているのは、リーマンショックやコロナショックによって多くの人が市場からの撤退を強いられる中、暴落相場を乗り越えて投資を継続してきたからこそ、ということです。

これらを乗り越えるにはそれなりのリスク耐性が必要となりますが、投資を始めたばかりの人は、自分のリスク許容度を把握できていないことが多いようです。

実際、「株式投資を始めました!」と意気揚々ネットに書き込んでいた人が、暴落どころかちょっとした下げ相場で狼狽売りしてしまうのを何度か見かけたことがあります。

新NISA開始をきっかけに投資を始めた方は、自分のリスク耐性を過信しないよう、強く主張したいのです。

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