確かによく見るグラフのように、一律に上昇することはありません。しかし、それをもって複利効果を否定するのはそれこそナンセンスです。(画像は「東証マネ部!」から引用)
複利効果を示すグラフに騙されるな、という意見に騙されるな
私も最近そのような記事を読みました。『投資信託の複利効果を示す“不透明な計算式”を真に受けてはいけないワケ』という記事です。そこにはこう記述がありました。
まず、基準価額が年平均5%で上昇することを想定しているのだとしたら、前提条件としてあまりにも見通しが甘いと言わざるを得ません。なぜなら投資信託の基準価額は日々、変動していて、時にはマイナスになることもあるからです。
投資信託の基準価額の値上がりは、運用益が積み上がっていることを意味します。逆に基準価額が値下がりすると、値下がりの程度にもよりますが、過去の運用で積み上がった運用益の一部、ないしは全部が失われることになります。リーマンショック級の金融ショックが起きたら、運用益どころか投資した元本が半分、あるいは3分の1に目減りしてしまうことも起こり得ます。
それだけのリスクがある以上、元本が保証され、かつ利率が一定の預金による複利運用と同じ目線で、投資信託の複利運用を考えるのは、ナンセンスでしょう。
https://media.finasee.jp/articles/-/13088
この主張についての反論は、実例を示しましょう。以前にもお見せした画像ですが、説得力は抜群だと思います。
これは、私が16年ほど前から数年間積み立てていた先進国株式ファンドの損益です。
損益にして493%、ボカしていますが評価額は元本の5.9倍に膨れ上がっています。
上記に引用した、投資信託の複利効果に否定的な記事を書いている人は
「元本が保証され、かつ利率が一定の預金による複利運用と同じ目線で、投資信託の複利運用を考えるのは、ナンセンスでしょう」
と書いていますが、逆にあなたは預金が16年で5.9倍になると思いますか?
これが株式投資のパワーであり、複利効果なのです。この事実をどう受け止めるか、是非ご自分で考えてみてください。